子どもの健やかな成長は、よい生活習慣から

1日8時間の睡眠をとり、毎日きちんと朝食を食べ、テレビ(ゲーム含む)は1日2時間以下に抑える…
子どもの成長にいいと分かっていていも、毎日の生活の中で実践し続けるのはなかなか難しいもの。
まずは、生活習慣について「1」から考えてみませんか?
子どもの免疫力が上がったり、将来の健康状態によい影響を与えたり、
学力や体力も向上したりと、実はメリット大なんです!

子どもの健やかな成長のために、
保護者ができること。
まずは、生活にリズムを!

文部科学省は、平成18年から「早寝早起き朝ごはん」運動を実施しています。
簡単なように見えて、「うちの子、できてないかも…」と悩んでいる保護者のかたも多いのではないでしょうか?
昔と違って、現代はスマホの普及や塾、部活など、子どもたちは想像以上に忙しく、生活リズムが乱れやすい環境にあります。
この生活習慣の乱れは心身の不調につながり、さまざまな問題行動に発展する可能性が心配されています。

そのひとつが、学力低下
その原因として、睡眠不足が指摘されていますが、睡眠不足の影響はほかにも以下のようなものがあります。

朝食の摂取とペーパーテストの得点の関係朝食の摂取とペーパーテストの得点の関係

  • ※児童生徒数
    小学生 約21万1,000人(小学5・6年生各約10万人)
    中学生 約24万人(各学年約8万人)
  • ※(資料)国立教育政策研究所「平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査」

睡眠不足が子どもの心身に
与える悪影響とは?

  • ・朝食欠食につながりやすく、子どもの日中の活動に影響を及ぼす可能性がある
  • ・学力や運動能力にも影響すると考えられる
  • ・心の健康を脅かし、非行、不登校、ひきこもりなどの問題行動につながるリスクが高まる
  • ・特に女性の心身に影響を及ぼす場合がある

生活習慣の改善につながる生活リズムを整えるために、
文部科学省は、「よく食べ、よく動き、よく眠る “健康3原則”」を推奨しています。

栄養バランスのとれた
食事をとること

毎日朝食を
しっかりとること

家族一緒に楽しく食事する機会を積極的にもつこと※1

早寝早起きの
習慣をつけること※2

体操や散歩など毎日規則的に運動すること。

外遊びで思いっきり体を動かすこと。

日常生活の中で、できる限り体を動かすような生活態度を身に付けること。※3

きちんとした姿勢で過ごすこ
と。

  • ※1 家族一緒の食事は、子どもの体の健康とともに、家族の心の交流を進め、子どもの安心感、社会性、道徳心や思いやりの心などを育む。
    また、食事のしたくや後片付けなどの手伝いの体験も子どもには重要である。
  • ※2 質量ともに十分な睡眠は体の発育や生活リズムの確立に大切である。テレビやテレビゲーム等に過度にのめり込まないようにする。
  • ※3 階段を使ったり、バスや電車などの公共の乗り物では立つようにするなど

生活リズムの作り方
まずは、朝、決まった時間に
起きましょう!

生活リズムは、朝、決まった時間に起床して、朝ごはんを食べて、日中しっかり行動して、夜も定時に眠ることで培われます。しかし、毎日同じ時間に寝たり、食事をするのは難しいことですよね。そんな場合は、とりあえず、朝起きる時間だけを決めて、それを守るだけでも大丈夫。規則正しい生活の基本は、まずは起床から。

朝、定時に起きるだけでなく、習慣もつけ加えるとさらに生活リズムが整いやすくなります。朝の散歩、犬の散歩でもいいかも。中高生の場合は、学習時間に当てるというのもよいのでは。朝、きちんと起きることで、おなかが空いたり、夜もぐっすり眠れるようになります。便秘症の場合も生活リズムが整うことで改善されるそうですよ。すっきり目覚めれば、午前中から精力的に動け、一日の充実感も違います。